London

テック企業社員、ロンドンの高級賃貸需要を牽引

ナイトフランクによると、かつての金融機関に取って代わって、テック企業の社員たちがハイエンドの賃貸需要を牽引している

by Liz Lucking 202027

マリルボーン地区は、テック企業社員に特に人気のエリアへと成長している。 PHOTO: PHILAFRENZY

英国不動産コンサルタント会社「ナイトフランク」が最近発表したレポートによると、英国で事業拡大するテック企業が増えるにつれて、ロンドンの高級賃貸物件に関心を持つテック企業社員の数も上昇しているという。

同社によると、ロンドンの高級住宅地にある賃貸物件を希望するテック企業社員の数は2018年から2019年にかけて10%増加した。

ナイトフランクのリージョナル・パートナー、デイビッド・マンビー氏は「英国内でテック企業が事業を拡大するにつれて、このトレンドが加速してきました。金融機関のコスト削減傾向を補って余りある伸びを見せています」と言う。

BBCによると、ソーシャルメディアの巨大企業「フェイスブック」は2020年にロンドンで1000人以上を追加で雇用する計画を最近発表している。

「マリルボーン地区は、ハイストリートやその周辺がグルメとショッピングのおしゃれなエリアとして生まれ変わり、将来性豊かな裕福で若い層が集まってきたことで、(テック企業社員に)特に人気のスポットになりました」とマンビー氏は述べた。

特にテック企業社員たちは、ロンドン中心部の一等地全域で家賃が週1000〜4000ポンド(約14~57万円)のハイエンド賃貸住宅の需要を押し上げているという。

この価格帯では、2018年から2019年にかけて、新規の賃貸契約の成約数が35%上昇。また新規の賃貸希望者数は前年比で22%、内見数は同18%、それぞれ上昇している。(ナイトフランク調べ)